『火垂るの墓』に登場する節子、メインキャラクターでありながら、悲劇の死を迎える彼女。
「ドロップやないおはじきや」のフレーズでも有名ですね。
死因は一般的に栄養失調と言われていますが、実は他の原因があったとの説も囁かれています。
節子の本当の死因はなんだったのでしょうか?
本記事では、節子の死の謎に迫りたいと思います。
栄養失調
物語の終盤、節子を病院に連れて行くシーンでは「栄養失調」と診断されています。
医者の診断が正しかったとして、同じ生活を送っていたならば大量のエネルギーを必要とする清太が先に栄養失調となる可能性が高いです。
しかし、ラストの節子の死のシーンでも清太は身体の調子が悪そうな描写は全くありません。
背中の湿疹
おばさんの家に身を寄せた後しばらくして、節子の背中に湿疹がでます。
清太はこれを「あせも」として、海水に浸かることで消毒を試みます。
このシーンで節子は「身体にしみて痛い」と発言しる上、その後は湿疹はどんどん広がり、背中一面に広がります。
これは、栄養失調の直接的な症状ではなく、他の死因があったのでは?という考察がなされる原因です。
この背中の湿疹は不衛生による細菌感染であり、彼女の免疫力が著しく低下していることを表しているのではないでしょうか?
目に入った雨
実は、節子免疫力が低下していることを想定させる、大事なシーンが序盤で描かれています。
物語冒頭の、空襲によって母失ったシーンで雨が節子の右目に落ちるシーンがあります。
その後、「目が痛い」と主張するシーンや目を擦るカットが随所で挿入されています。
何気ないシーンで、普通に見ていると意識もしませんすが、
『火垂るの墓』は監督が頑張りすぎた結果、尺が長くなったとの逸話も残されており、意味のないカットを入れる訳がないと言えます。
この雨は、当時の軍需工場から廃棄された有毒な黒煙を含有しており、目から節子の体内に入ったことで彼女の免疫力を低下させたと考えられます。
節子の死因
結論としては、節子の死の要因は栄養失調です。
背中の湿疹は直接的な原因ではなく、彼女の免疫力が低下していることを示唆するための演出でした。
免疫力の低下により、身体が弱った彼女は、不衛生な環境・不十分な食事の相乗効果で栄養失調となったのです。
つまり、節子の死の真因は、軍需工場の出火から生まれた有害物質を含む黒煙の雨粒を左目に受け、体内に取り込んだ事だと考えられます。
まとめ
- 節子の死因は栄養失調
- 目から有害物質が入り、身体の免疫が低下した
- 湿疹は免疫力の低下を示唆する描写
- 免疫が低下したことで、栄養失調になった
以上、節子の死因についてのまとめでした。
水俣病やイタイイタイ病など、有害廃棄物が引き起こす事件には恐ろしいものがいくつもありますね。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました!
火垂るの墓の監督は高畑勲
宮崎駿じゃない
ご指摘ありがとうございます。
間違っていた記述を修正しました。