『ズートピア』はディズニースタジオによる動物映画。
かわいいキャラクターに隠れがちですが、取り扱うテーマは重いことでも有名です。
そんな『ズートピア』ですが、細かいキャラクターの動作や台詞回しなどが非常に作り込まれています。
しかし、その作り込みや翻訳の難しさから、意味がわかりにくいセリフがあることも確かです。
ニックのセリフ「ぬいぐるみが消えた」もその内の1つ。
今回は『ズートピア』のセリフ「ぬいぐるみが消えた」の意味について解説したいと思います。
ぬいぐるみが消えた
このセリフが登場するのは、ジュディがオッタートン失踪事件の手がかりを持つニックを問い詰めるシーン。
正式には吹き替え・字幕それぞれ以下の通りです。
おもちゃ屋さんからぬいぐるみが消えたのはきみのせいじゃないか?
おもちゃ屋でぬいぐるみが1つ消えたのも知ってる。君じゃないのか
ここまでの物語でぬいぐるみなんて出てきませんし、なぜ急にぬいぐるみの話題が出てきたのかわかりませんよね。
このセリフの真意を次項から解説していきます。
ってそんなことよりズートピアを2回見てもわからない所があるので誰か教えてください
オッタートンのことをジュディが聞きに行くとニックが「三角コーンを盗んだのはオレじゃない」「おもちゃ屋のぬいぐるみが消えたのは君のせいじゃないのか?」みたいなセリフの意味がわかりません
助けてください— こーじ (@kojidesuyo1219) 2016年7月9日
実は皮肉?
このセリフは、ニックからジュディに対する皮肉です。
ですので、ぬいぐるみは本物を指しているわけではありません。
ウサギである彼女を小さい=ぬいぐるみと馬鹿にしています。
このセリフの前のセリフで、ニックは「三角コーンを盗んだのは俺じゃない」という発言をしていますよね。
これも、駐車違反を取り締まるというショボい仕事を任されているジュディに対する皮肉です。
つまりニックは三角コーンネタで仕事内容を馬鹿にするだけでは飽き足らず、彼女の見た目までを馬鹿にしています。
このシーンだけだと、かなり嫌味なキャラクターですよね^^;
セリフが採用された理由
このセリフが採用された理由としては、2点が考えられます。
- ニックの性格のミスリード
- 種族差別というテーマの描写
ニックの性格のミスリード
1つ目は、ニックの性格を視聴者に勘違いさせることです。
初対面ではアイスの転売事件で騙されたジュディに辛辣な言葉を投げかけたニック。
再登場のこのシーンでも嫌味を投げかけることで、視聴者にニックは「外見で人を判断する嫌味なヤツ」という印象を植え付けます。
しかし実はそういう訳でもなく、ジュディとの交流を通じて本心をさらけ出してくれる彼に感動する訳です。
視聴者にジュディと同じ体験を提供できますし、感情移入を促すうまい演出ですね。
種族差別というテーマの描写
2つ目は『ズートピア』の根本的なテーマである「差別」を印象づけるため。
主人公のジュディもウサギというだけで馬鹿にされ、否定されるシーンがたびたび挿入されています。
メインキャラクターであるニックまでもが、最初は差別的な発言を繰り返すことで、視聴者に作品の世界観を印象づける役割を持たせているのです。
こういった描写は物語が進むに連れて徐々に減っていき、ラストで種族平等な社会が築かれた際の感動を演出します。
感情のギャップが激しいほど、視聴者が受ける感動も増加するという訳です。
まとめ
- 「ぬいぐるみが消えた」は皮肉
- 視聴者への印象づけのため、差別的発言を入れている
以上、『ズートピア』のセリフ「ぬいぐるみが消えた」の意味についてのまとめでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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