押切蓮介の漫画作品『ミスミソウ・完全版』の実写映画が4月に公開されます。
『ハイスコアガール』や『ピコピコ少年』などのコメディタッチの作品で近年は有名となっている押切先生ですが、この『ミスミソウ』はかなりダークな世界観、救いのないストーリーが話題となった作品です。
このダークな世界観が実写映画化において、どのように描かれるのかというのはとても気になりますね。
今回は、ミスミソウの実写映画は完全版基準のストーリーなのか?ミスミソウの完全版は通常版とは何が異なるのか?という点についてまとめていきたいと思います。
ミスミソウとは
作品概要
作者 :押切蓮介
出版社 :ぶんか社
ジャンル:サスペンスホラー
巻数 :全3巻(完全版は2巻)
あらすじ
半年前に、父親の仕事の都合で、東京の学校から大津馬中学校に転校して来た野咲春花。
彼女は、東京から来たということを理由に、クラスメイトからの壮絶なイジメに遭っていた。
家族に心配を掛けまいとイジメに遭っていることを隠し、卒業までの残り2カ月間を必死に耐えようとするが、イジメは収まるどころか、悪化の一途をたどる。
ついにイジメを知った両親が春花に不登校を勧めるが、それを是としないイジメっ子達が彼女の家に乗り込み両親と妹に危害を加え、家を放火するという事件が起こる。
春花の妹・祥子は大火傷を負いながらも助かったが、両親は命を落としてしまった。
傷心の春花に対して、事件の真相が露見することを恐れたイジメっ子達は春花に自殺するよう強要する。
しかし、それがきっかけとなって春花は放火事件の真相を知り、家族を奪ったイジメっ子達に己の命を賭けた復讐を開始することになる。
映画は完全版基準?
『ミスミソウ』の映画は完全版が基準とされています。
詳細は次項で記載しますが、通常版と完全版でストーリー自体には大きな差異がないため、どちら準拠でも物語の大筋には変化はないと言えます。
どちらにせよ、壮絶なイジメをテーマにしたグロテスクな描写が中心となるため、映画でどこまで描かれるのは気になるポイントですね。
通常版と完全版の違いは?
物語の前日譚と、終了後のエピローグが加筆されています。
(ネタバレを含みますのでご注意ください)
どちらも、ページ数は少ないですが、非情に重要な要素が書かれています。
前日譚
春花と最終的に和解する、妙子との交流シーンが書き下ろされています。
「一緒に東京の学校に行かないか?」と誘うシーンなどは、妙子が春花に明確な好意を持っていることがわかります。
妙子と春花は転校当初は仲が良かったことが、この書下ろしからは読み取ることができますね。
一方で、相場と仲良くする春花を妙子が面白く思っていない描写もあわせて描かれており、物語で描かれるイジメが始まることが仄めかされています。
作中で明かされるように、妙子は東京から来た春花に憧れを持ち、仲良くしたかったが、それに対して春花自身は歪んだ内面を持つ相場に惹かれていることが面白くなかったのでしょう。
妙子が直接手を下さないにしろ、春花がクラスで浮いた存在であることは間違いなく、妙子と仲が良いことが、イジメの防波堤になっていたと言えるでしょう。
エピローグ
原作では、春花とおじいちゃんの対話のシーンは描かれず、おじいちゃんが1人電車から空を見上げるシーンで幕を閉じます。
明確な描写はなく、春花の生死は不明とされていました。
それに対して、完全版では、おじいちゃんと春花(幻影)の対話シーンが追加されています。
春花の心の支えになろうとしたが、結局はそれが家族に心配をかけまいとする春花の心の負担になってしまったおじいちゃん、原作では全く救いのないおじいちゃんでしたが、このモノローグが追加されたことで大きく救われたように思えます。
まとめ
- 『ミスミソウ』映画は完全版準拠
- 完全版には物語の前日譚とエピローグが加筆されている
- 短いページ数だが、加筆ページは重要なことが書かれている
以上、ミスミソウの完全版についてのまとめでした。
公開まで残すところ1ヶ月を切っており、どのような描写がされるのか、今から怖さ半分、楽しみ半分です。
ラストの追加エピローグのシーンの有無で、見た後の気持ちが大きく変わりそうなので、是非とも追加して欲しいところです!
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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