ジブリの大人気映画である『風の谷のナウシカ』。
映画では語られない重い裏設定があることでも有名です。
しかし、そもそも裏設定の出処はどこなのでしょうか?
今回は『風の谷のナウシカ』裏設定のソースについて調べてみました。
裏設定の簡単な説明
『風の谷のナウシカ』の有名な裏設定は簡単に述べると以下のような内容です。
- ナウシカ達は汚染された世界で活動できる人造人間
- 腐海は汚染された世界を浄化するための人工物
- 人造人間は世界が浄化されたタイミングで人類を起こすために作られた
- 人造人間は浄化された世界では生きていけない
特に衝撃的なのが、ナウシカ達は汚染された世界で活動するための人造人間だということですね。
作られた理由は世界の大気がキレイになった後に、自分たちを目覚めさせるため。
さらに、浄化後には用済みであるため、浄化された世界では生きていけないという徹底ぶりです。
裏設定のソース
上記の裏設定のソースは全て漫画版です。
実際に、ナウシカが自分達が人造人間であると知るシーンは原作7巻に存在しています。
「墓所」と呼ばれる場所に向かう道中で、ナウシカは人類の文化を保存する場所「庭」を訪れる場面ですね。
そこで、「庭」の管理者である庭の主に出会い、彼との念話を通じて、数々の真実を明かされます。
このシーンでは、様々な事実(先述の裏設定)が一気に解き明かされ、物語は急速に展開することに。
結局、ナウシカは人類の行為を生命への冒涜と考え、彼らに反旗を翻します。
浄化後の世界を待ちわびる人類の卵を全て破壊し、汚染された世界で生きていくことを決意するところで物語は終わりを迎えます。
しかし、先述の通り腐海によって世界の浄化は進められており、浄化が完了したらナウシカ達は生きていけません。
新人類もナウシカの手で滅ぼされており、最終的には地球上の生物全てが滅びることが予想されるエンディングとなっています。
映画版と原作版の違い
では、なぜ映画版では裏設定について触れられなかったのか。
まず前提知識として知っていただきたいのは、映画版と漫画版は別物であること。
そして、映画は原作漫画の7巻中2巻までの内容を再編集したものであることです。
登場人物などは同一ですが、作中の展開は違ったものになっています。
もともと漫画版は、ナウシカの映画を制作する際に、原作の必要性を説かれたため、作られたという裏話があります。
その上で、「漫画にしか書けないもの」を盛り込むことを決意し、漫画版が作られるにいたりました。
そのため、どちらかと言えば映画の設定を原作としつつも、さらに要素を盛り込んだものが漫画版と言えますね。
?続き しかし「原作のないものを映画にできるか」と門前払いを受けてしまいます。宮崎監督にその旨話すと「じゃあ原作描いちゃいましょう。ただし映画化を目的に漫画を描くのは不純だから、漫画にしか描けないものを描きたい」と回答、「風の谷のナウシカ」の連載はこうしてスタートしたのでした。 pic.twitter.com/xgG3QD9vF4
— ミアちゃん@金曜ロードSHOW! 公式 (@kinro_ntv) 2017年1月13日
さて、漫画版と映画版の展開が異なる理由ですが
2時間ほどの映画に落とし込むために、要素を出来る限りオミットし、退廃した世界での戦争をテーマを絞り込んだと考えられます。
しかし、結局腐海や巨神兵とはなんだったのか?といった疑問が残ることも事実です。
そういった意味では映画版は消化不良なのかもしれませんね。
まとめ
- 裏設定のソースは漫画版
- 漫画版7巻の庭の主との会話シーンで裏設定が明かされる
- 映画版は2時間に収めるためにテーマを絞っている
以上、『風の谷のナウシカ』裏設定のソースについてのまとめでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
コメントを残す