ケムリクサ登場人物の能力元ネタ考察 | 由来は仏教の八識で五感ではない?

ケムリクサの7姉妹は1人の人間が7分割されて生まれたものであり、それぞれが特化した能力を持っています。

さらに、異質な存在として描かれるわかばも彼女達と似たような能力を持っていることがわかります。

深読みかもしれませんが、彼女達の能力に何かしらの元ネタがある可能性は高いでしょう。

 

今回は『ケムリクサ』の登場人物が持つ能力についての考察をまとめてみました。


由来は仏教の唯識?

「唯識」とは仏教の用語で、個人や個人が認識する全ての事象が8つの「識」で説明できるとする見解です。

8識とは以下の8つを指します。

  • 視識
  • 聴識
  • 嗅識
  • 味識
  • 触識
  • 意識
  • 末那識
  • 阿頼耶識

『ケムリクサ』の七姉妹はそれぞれが特化した能力を持っています。

当初は能力の由来は五感であるとする説が有力だったのですが、現在は仏教の八識であるとするのが通説です。

これについては次項で詳しく説明していきます。

登場人物の能力

七姉妹それぞれの能力

個人的な考察ですが、7姉妹のそれぞれの能力の担当は下記のように分かれていると考えられます。

意識
聴識
味識
嗅識
触識
視識
ななし 末那識

 

これに阿頼耶識である わかばを加えて八識となります。

前者五つは言わずもがな五感です。

律は能力の使用時に耳が光るため、聴識でほぼ確定。

鳴は姉妹で唯一食べることが好きであり、食べたものを具現化する能力を持っています。

自主制作版では律の耳と同様に、舌が光る描写があったためこちらも味識の可能性は非常に高いです。

 

また、凛の目もわかばの正体を探る際に光る描写があるのですが、おそらくこれはミスリードです。

意識について

凛が司るのは「意識」であり、視識の能力は死亡した綠から受け継いだと考えられます。

凛は作中で唯一、感情描写に重点が置かれ、仲間が死ぬことに対する葛藤が描かれていますね。

 

さらに「意識」が五感を正常に働かせる役割を持っています。

主人公=リーダーという役割も五感を統括する「意識」であることを示しているとも考えられます。

おそらく、「意識」が五感を統括しているために、綠の視識といった能力を継承することが出来る のではないでしょうか。

末那識について

末那識とは、自己という意識を生み出す心のはたらきです。

末那識を司るのは、七姉妹が生まれてすぐに自殺したななしの可能性が高いです。

自己を持ってしまったからこそ、ななしは自分の置かれた状況に絶望していち早く命を絶ったと考えられます。

阿頼耶識について

阿頼耶識とは宇宙の万有を保って失わず、万有が展開する際の基体、つまり全ての根源だと言えます。

作中でわかばは七姉妹とは明らかに違った生物として書かれています。

 

血が赤いことからも、彼は七姉妹とは異なり、分裂していない完全な人間です。

おそらく彼女達が持つ七つの能力も全て持っていると考えられます。

 

このことからも彼が持つ役割は、全てを司る阿頼耶識だとするのが自然でしょう。

また、阿頼耶識はまたの名を「種子識」といいます。

自主制作版のEDでは樹から落ちた種からわかばが生まれる描写 があり、この点も彼が阿頼耶識を司る可能性は高いです。

まとめ

  • 能力の元ネタは仏教の唯識(八識)
  • 凛が司るのは視力識ではなく意識
  • 意識を持つため、能力を受け継ぐことができるのかも

以上、『ケムリクサ』の登場人物が持つ能力についての考察でした。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 

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