イタリアのファッションブランドのドルチェ&ガッバーナ(通称ドルガバ)の宣伝動画が中国で炎上したことで話題となっています。
ドルガバ事件と呼ばれている今回の事件ですが、事件の発端はどのようなものだったのでしょうか。
今回はドルガバ事件の詳細や炎上理由について調べてみました。
問題の動画
ドルガバ事件で問題となった動画がこちら。
こちらの動画はドルガバが上海で開催予定だった「The Great Show」に向けての宣伝動画として公開したものです。
中国人女性がピザ・パスタといったイタリア料理を箸で食べるという内容でお世辞にもキレイな食べ方とは言えません。
さらには、女性の表情も大げさな上、ドルチェ&ガッバーナをあえて中国訛りの発音で間違えるという演出が含まれています。
こちらの動画が中国人を侮辱・差別していると批判を受け、軽い炎上騒ぎとなりました。
しかし、この時点では動画の内容をユーモアとして捉える人も存在し、最悪の状況には陥っていませんでした。
炎上した理由はなぜ
宣伝動画が炎上した後、事態を悪化させたのが、ドルガバのデザイナーであるステファノ・ガッバーナの発言です。
もともと怒りっぽい性格で知られていたステファノですが、今回の批判にも怒り心頭。
インスタグラムのDM(ダイレクトメール)で、中国ユーザーを揶揄・罵倒するやり取りを行っていました。
そのDMの相手はMichaela Tranovaというアジア系モデルの方ですが、ステファノとは特に親しい間柄でもありません。
(解説ツイートでは友人と書いてありますが、実際は異なるようです)
もちろん友達でもなんでもないステファノの発言はリークされてしまい、彼の悪口が全世界へと公開されてしまいました。
②動画が議論を醸す中、ドルガバデザイナーのステファノガッバーナがinstgramのDMでの友人とのやりとりがリークされる。内容は、「例の動画が国内で削除されたらしい。私のチームの中国人も中国もアホ。これから取材でも中国はクソと言っていく。中国なくたってやっていける!汚いヤクザめ」
— なつよ (@chinshonatsuyo) 2018年11月22日
そのあまりに酷い内容の悪口に中国ユーザーはもちろん激怒し、ステファノに批判が集まりました。
ここで更に悪手だったのが、ステファノ側の対応。
悪口を投稿したのは自分ではなく、何者かにハッキングされた結果であるとの発言を投稿したのです。
真偽はともかくとして、嘘だと捉えられてもおかしくない言い訳は、火に油を注ぐ結果となりました。
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My Instagram account has been hacked. My legal office is working on this. I love China and the Chinese Culture. I’m so sorry for what happened.
ドルガバ事件の影響
結局のところ、ステファノの悪口のリーク(+言い訳)によって事態は最悪の結果となりました。
まずは陈坤というショーのゲスト俳優が、空港についた途端に飛行機で折り返すというボイコットを敢行しました。
彼のボイコットを火種として、ショーのゲストが次々と参加を拒否。
さらには、ドルガバと正式契約しているイメージキャラクターの女優が契約の解除および、今後一切の取引を行わない旨の声明を正式に発表しました。
結果として、ショーに招待されていた全てのゲスト、そして出演予定のモデル全員が出席を拒否する結果となりました。
結果ショーはモデルもゲストも不在のため、中止。 pic.twitter.com/gBMNybi3Dw
— なつよ (@chinshonatsuyo) 2018年11月22日
今後の動向
中国はこのドルガバ事件を受けて、中国の全ネット通販サイトからドルガバを消す声明を出しました。
炎上からの事態悪化、そして個人事務所ゆえのタレントの対応の速さなど、スピード感に驚かされるばかりです。
今回の事件は、中国市場の愛国心の強さ・対応の速さを再認識する出来事であったと言えます。
ステファノの悪口の中に、中国市場はいらないとの発言があったようですが、それがまさかの真実になってしまうというなんとも皮肉な結果ですね。
まとめ
- ドルガバ事件は中国への侮辱が原因
- キッカケはショーの宣伝動画
- デザイナーの中国批判が追い打ちとなった
- 結果としてショーは中止、中国市場からの撤退を余儀なくされた
以上、ドルガバ事件の詳細や炎上理由についてのまとめでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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