トロッコ問題の答え方(正解)や元ネタは?サイコパス診断なのか?

「レバーを切り替えて5人と1人どっちを助ける!?」というトロッコ問題。

SNSでは問題文の画像ばかり見かけますが

結局何が正解なの?と気になりますよね。

できれば無難な正解を知っておきたいところ。

 

また、2択の思考問題という点では、一時期流行したサイコパス診断にも似ているとも思いました。

答えによっては、サイコパスと判断されることもあるのでしょうか。

気になったので個人的に調べてみました。

 

この記事ではトロッコ問題の答えや元ネタ、サイコパス診断に分類されるのかについてまとめていきます。


トロッコ問題の答え(正解)

では、早速ですがトロッコ問題の答えについて。

 

結論から言えば、トロッコ問題の答え(正解)は存在していません。

むしろトロッコ問題については、いまだに専門家の間でも議論が続けられています。

トロッコ問題の正解が無い理由

トロッコ問題は合理性と道徳心のジレンマを表す問題であり、問題そのものが一種のパラドクス。

そのため、基本的には答えは出ないとされています。

 

さらにトロッコ問題の目的は回答者の思考を読み解くこと。

つまり、模範解答を求められるものではありません。

 

本来は「なぜその選択をしたのか?」を質問した上で診断結果を出すという形式であり

厳密に言えば、トロッコ問題の選択だけでは、その人の思考を判断するには不十分です。

トロッコ問題の目的

簡単に言えば

5人を助けるのが合理的だけど、自分の意志でレバーを切り替えて1人を犠牲にできるか?

という点に尽きます。

 

そのため、トロッコ問題には決められた条件があります。

トロッコ問題の前提条件
  • 一方の作業員は必ず死ぬ
  • 作業員は全員赤の他人
  • 作業員はトロッコに絶対気付かない
  • 周りに協力者や目撃者はいない
  • 法的責任は問われない
  • トロッコは絶対に止まらない

 

それゆえに「トロッコを止める」「叫んで作業員に知らせる」などの答えは前提から間違っています。

あくまで求められる選択のは「どちらの作業員を助けるか」だけです。

トロッコ問題の答え方

難しく考えずに、自分の思った通りに解答するのがベストだと思います。

解答した結果として、思考に問題があると診断されたならば、改善をすればよいのではないでしょうか。

 

また、そもそも解答すること事態が間違いとする考えもあります。

 

 

トロッコ問題の状況はあくまで仮定…

 

問題では理想論を答えたとしても

現実に同じ状況になったら同じ選択はできますか?という話です。

 

個人的には、極限状態にならないと人の本質は見えないと思うので、この主張には同意です。

泥酔して豹変する人っていませんか?それが本来の性格なんですよね。

 

 

話がそれてしまいましたが、

次の項目ではトロッコ問題の目的について、元ネタの解説を交えて紐解いていきます。

トロッコ問題の元ネタ

トロッコ問題の元ネタは倫理学の思考実験です。

 

別名「トロリー問題」とも呼ばれるこの問題は

イギリスの哲学者であるフィリパ・フットが考案し、

人間の道徳心のジレンマの例としてたびたび使用されてきました。

トロッコ問題が有名になったキッカケ

一般的な知名度が上がったキッカケは

ハーハード大学のマイケル・サンデル教授でしょう。

ちなみに、元ネタの問題はトロッコではなく列車。

列車の方が人命救助のイメージはしやすいかもしれませんね。

トロッコ問題はサイコパス診断なのか?

2択の問題が提示され、選択肢に応じて結果が決定するという形式は

一時期流行ったサイコパス診断と似ていますよね。

 

しかし、先述の元ネタを見ればわかる通り、

トロッコ問題はサイコパス診断として作られたものではありません。

そのため、トロッコ問題でサイコパスかどうかを論ずるのは的外れとも言えます。

 

一方で明らかにサイコパスだと言われている解答も存在しています

サイコパスの解答の代表例

サイコパス解答の代表例とされるのが

誰も助けずに6人全員殺害するという答えです。

 

なんj発祥の答えとして有名ですが、その思考を要約すると

誰を助けても文句は出るし、全員死ねば責任は問われないというもの。

 

主張は理解できますが、道徳的観点では同意出来ない方も多いでしょう。

このような明らかに常識外れな思考については、サイコパスと診断されるかもしれませんね。

トロッコ問題がサイコパス診断として使われる例

トロッコ問題の派生である「太った男性を突き落とす」バージョンがサイコパス診断として利用されることがあるそう。

 

簡潔な内容
  1. あなたは線路をまたいだ橋の上に立っている
  2. 5人の作業員に向かって列車が暴走している
  3. ふと横を見ると太った男性がいた
  4. 男性を突き落とすことで、作業員を助けられる
  5. さあ、どうする?

 

 

この問題については、

太った男性を迷わず突き落としたらサイコパスとされることが多いです。

 

しかし、よく考えてみてください。

 

レバー切り替えも、突き落とすことも

「自分の介入によって犠牲者の選択をする」という点では一致していますよね。

 

本来のトロッコ問題と本質的には一緒であるため、この派生もサイコパス診断ではありません。

(というかトロッコ問題の内容自体がサイコパスでは…)

サイコパス診断だと勘違いする人も多い

トロッコ問題をサイコパス診断だと勘違いしている方も多いのが事実。

 

しかし、元ネタの項目でお話した通り

問題に対する選択だけではサイコパスを診断することは不可能に近いです。

 

「お前はサイコパスだ!」と決めつけられたとしても、気にする必要はないでしょう。

 

トロッコ問題と自動運転

トロッコ問題は自動運転AIの意思決定においても、議論の対象となっています。

 

事故が起きる際に、乗客と歩行者どちらを優先するか?という問題です。

下の画像を見ていただいた方がイメージしやすいかもしれません。

 

  • 男性と女性
  • 若者と高齢者
  • 交通ルールを守る人と守らない人

といった他の判断基準も議論の的となっています。

さらに、これらの基準を組み合わせた事態も想定する必要があるため、結論を出すことは非常に難しいでしょう。

 

自動運転AIの思考についても、未だに答えは出ていないようで日夜研究が続けられているそうです。

モラル・マシンのサイトで実験の結果として自分の思考傾向も見れるので、興味がある方は試してみてください!

 

 

↓こんな診断結果が見れます↓

 

まとめ

要点まとめ
  • トロッコ問題に正解はない
  • トロッコ問題の元ネタは倫理学の思考実験
  • トロッコ問題はサイコパス診断が目的ではない
  • 答え方によってはサイコパスと診断される可能性はあるかも

以上、トロッコ問題の元ネタや正解についてのまとめでした。

※私は専門家ではないので「こういう考えもある」ということを前提に読んでいただければと思います。

 

トロッコ問題を出題されたら、自分に正直に答えるのがベストだと思います。

せっかくなら、自分の思考のクセを知ってみたいですからね。

 

しかし、現実でトロッコ問題の場面に遭遇したら、パニックになる自信はあります。笑